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↓ とりあえず管理人の駄文なので、飛ばしてもおっけー!
↓ スクロールしてってください!
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猫可愛がり
「たっだいまーっ」
玄関の扉を開けて、家のなかに入る。
ネクタイを緩めて放り投げ、それから家じゅうのカーテンとか雨戸とかを閉めていく。
明かりをつけて、居間のソファーに身を投げ出すように座って。
「はぁ……」
大きく息をついて、ようやく落ち着いた。
「ったく、働かせすぎだよな」
思わず呟いたところで、黒い影が近づいてきた。
均整のとれたほっそりとした体つきに、無駄のない綺麗な動き。
見とれているうちにすぐ近くまで近寄ってきて。
「こら、ダメッ」
膝のうえに乗ってこようとするのを、押しとどめた。
と、ものすごい不機嫌そうな顔になる。
綺麗なだけに凄味のある表情だが。
「三蔵の場所はココ」
隣をポンポンと叩いて示してやると、不本意そうな顔をしたままでそこに座り、コロンと膝のうえに頭を乗せてきた。
「三蔵」
溜息をつきながら呼びかけるが、退く気配はない。
もう一度溜息をついて、まぁいいか、と諦めて、キラキラと輝く金色の髪に手をやった。
ゆっくりと撫でるようにしてやると、金色の頭から覗いている黒い三角のふわふわの耳がピクンと揺れた。
――そう、黒い耳が、だ。
すごく不思議なことなのだが、ここにいる三蔵は『人』ではない。
といって、なんと呼んで良いのかわからないのだけど。
たぶんこれはちょっと笑うところなのかもしれないのだけど、人の姿をしていながら猫の耳と猫の尻尾を持ってる。
最初に拾ったときは、もっと小さくて、人間の赤ん坊くらいで、それでもこの耳と尻尾はついてて、だれかが悪戯でつけたのかと思ったのだけど。
引っ張っても取れないし、そもそもくっつけたというものではなくて。
拾ったものの、どうしようかと途方に暮れてしまった。
だってこれじゃ、捨て子か迷子かもっていっても警察にも届けられない。
しかも最初の頃は警戒心丸出しで、まったく懐いてくれなかったし。
それでも辛抱強く接しているうちに慣れてきて――こんな風に懐いてきてくれるようになった。
膝のうえに頭を乗せている三蔵を見下ろす。
すっかり寛いでいるような姿。
可愛いな、って思う。
それにしても。
「おっきくなったよな……」
感慨深げに呟けば、三蔵の顔があがった。
ぺろり、と唇を舐められた。
「さんぞっ」
思わず口に手をやって、遠ざかる。
と。
腕を掴まれた。
猫科のしなやかな動きでもって、いつのまにかソファーに押し倒されてしまう。
「三蔵っ、こら、ダメだって」
暴れると、三蔵の眉根が寄った。
両手で押さえつけられ、しっかりとソファーに組み伏せられてしまう。
ゆっくりと綺麗な顔が近づいてきて――深い紫の瞳にじっと見つめられる。
三蔵は言葉を持たない。
だけど。
――悟空。
唇が触れてきて、そんな声が聞こえてくる。
本当にそれしか――俺の名前しか知らないように呼ばれる。
それは逆らえるようなものではなく――。
「……もう」
諦めて、体の力を抜いた。
イラスト:銀さま/with Ag 文:宝厨まりえ
↓ずずずいっとスクロールしてくださいね。
銀さまのサイト「
with Ag」にて1周年企画をされてまして。
「もしも」なシチュを募集されていましたので、応募してみました。
「もしも三蔵にネコ耳が生えたら」
……よりにもよってその「もしも」かいっ と思った貴女。それは正解かと思います。(自分でも思った。←)
悟空に猫耳は定番ですが(言い切る)、三蔵さまだったらどうだろうなーってかるーく思ってのことだったんですが。
(ご、ご、ごめんなさい。銀さま。そんなんでのリクで…)
お話、すごい楽しかった♪です。そうきたか! みたいな。
で、るんるんしながら読んでたところ……最後にイラストが!
うおっ! びっくりしましたよ。猫耳の三蔵さま!
……カッコイイ!!!
猫耳でカッコいいってアリなんですよ。もう驚いたの、なんのって。
で。
この三蔵さまが悟空にしか懐いてない…とかいったら、ものすごく萌えじゃない?
というので、Blogに走り書きしたのが上の駄文。
その後に銀さまからもとになったイラストを送っていただきまして。
わーい♪ 飾っていいんだー♪ …と、できたのがココです。(説明長くてスミマセン)
銀さまのサイトには、もともとリクをして書いていただきました楽しい♪お話がありますよ。
合わせてご覧いただくとお得かと思います。
銀さま。アホなリクに素敵なお話とイラストをありがとうございました!